……かつて、この銀河に栄えた文明EDENが、時空震(クロノ・クェイク)によって崩壊してから数百年……

EDENの遺産、ロストテクノロジーを伝える『白き月』の加護を受け、トランスバール皇国は平和の中にあった。

エオニアと『黒き月』による大規模な混乱は皇国に大きな爪痕を残したが、

それも、シヴァ皇女の統治のもと、復興に向かっていった。




だが、そこに現れたのはネフューリアという女性。

彼女は破壊された『黒き月』の力を利用して、皇国への侵略を企てた。

その正体は、600年前にEDENと戦っていた外敵『ヴァル・ファスク』だった。

『ヴァル・ファスク』の圧倒的な力の前に、皇国たちは絶望の危機に追いやられた。

勝てたのは、本当に奇跡みたいなものだっただろう。






……いや、違う。

多くの人々が…皇国の人々が…白き月の天使達が…命の設計図に手を加えた新たなる人類が…

鋼鉄の肉体を持つ超生命体が…星系の狭間に位置する荒野の世界の人々が…

そして……トランスバールから遥か四十光年の彼方からやってきた最果ての星の勇者達が……

多くの人々が力を合わせ、絶望に挫ける事無く立ち向かっていったからこそ掴むことができた勝利。

2つの戦いを経た銀河の星系…トランスバール星系とファルガイア星系。

1ヶ月の時の流れは、最果ての星に新たな年月の始まりを告げた。




それぞれの星、それぞれの世界での宿命との決着…

彼らが目指すべき絶対たる約束の地…

そして、全ての始まりの場所…





始まりがあれば終わりがある。

だが、

全ての終わりは新たなる始まりでもある…!





エターナル・センチュリー230年。

天使達の交響曲が奏で創めるとき……銀河の未来をかけた最後の戦鐘が鳴り響く……ッ!



SUPER ROBOT WARS GA 3

ネフューリアとの戦いの舞台となった荒野の星を中心とするファルガイア星系。
この星では地球とは異なる年号…
F.UC(ファルガイア・ユニバースセンチュリー)と呼ばれる年号で時を刻み続けている。

その星系のコロニー宙域から若干外れた位置にある場所。

そこには、宇宙に生きる者達の姿があった。
トランスバール星系との交流が進み始める最中、「トレイラー」と呼ばれる彼等にも、
新たな活躍の場がもたらされたのである。

そして、そのトレイラーの中に一つの家族があった。

ヴァルストークファミリー…アーディガン一家。

かつて「タカの目」と呼ばれていたブレスフィールド・アーディガンを長とするトレイラー一家である。

アーディガン一家が保有する戦艦ヴァルストーク。
その一室にて、一人の少年が航海日誌を書いていた。

F.UC.99年某月某日、航海日誌…

前の仕事が終わって『ビット』に待機してそろそろ二週間になる
ジャンク屋の皆との機械いじりもそろそろ飽きてきた
何より前の仕事の稼ぎにはほとんど艦の改装に消えちまったと聞いている
このままでは36度目の倒産の危機だ
だけど、航海していない航海日誌も今日で終わりだ
親父の話では新しい依頼人が来るそうだ
おまけに行き先はどうやらファルガイア本星らしい
退屈な日誌も今日で終わり!
明日からは、日誌の全てが大冒険の記録で埋まるのを祈る…

彼の名はカズマ・アーディガン。
ヴァルストークファミリーの一員で、ブレスフィールドの息子である。
そして、彼はその依頼人を迎えに行くことになる。

コロニー「ビット」・ドック…
デュオ「ったくよ…いくら用意していたシャトルがトラブったからって…
 トレイラーにファルガイアまでの運搬を依頼することになるとはな…」
カトル「トレイラーといえば、宇宙を活動地域にする運び屋の集団だよね」
デュオ「ま、あいつ等のやることは嫌というほど見てきたけどな…」
カトル「やること…?」
デュオ「連中が運び屋だったのは宇宙開拓時代の頃の話だ。
 それこそ、トランスバールの人間が来る以前のな。
 今はぶっちゃけ宇宙海賊見たいなもんだ。
 けどよ…プリベンターの司令だからって、レディ・アンも良く知っていたもんだぜ」
カトル「…でも、そんな人やレディさんやオデルさんが紹介するなんて…」
デュオ「非常時だからな。プリベンターも迎えをよこす余裕はないってことだろうさ。
 リムジンとは言わないが、それなりに快適な旅を頼むぜ。
 ヴァルストークファミリーさんよ…」

そして、彼等はカズマと出会うことになるが、
互いの考えのすれ違いにより、すこしギクシャクした感じになってしまう。
(デュオは警戒してヒイロの名を偽名として使ったほどである)
だが、依頼の話を交え何とか取り持つことに成功した。


その頃、ビットから程なく離れた宙域に、複数の熱源反応があった。
そこにいたのはトレイラーとは似て全く異なるもの…宇宙海賊。
戦火に炙れた者達がやむなく行っている者達が幾人かいる。

彼等は、コロニー・ビットから出港しようとする艦を狙い、待ち伏せしていた。
そして一隻の艦が、ビットから発進する。

宇宙海賊は、それに狙いを定めたが、それ故に運の尽きであった。

そのさだめた目標は、アーディガン一家が駆る艦…ヴァルストークだったからである。

ブレス「総員、配置につけ! これよりヴァルストークは、宇宙海賊を迎撃する! トレイラーの名に懸けて!」
シホミ「了解です!」
アカネ「そうこなくちゃ! 気合入れなよ、ホリス!」
アカネ「アカネさんこそ、お気をつけて。無駄弾は赤字の元ですからね」
カズマ「行くぜ、ミヒロ!」
ミヒロ「うん!」
艦長であるブレスをはじめ、オペレーターを勤める長女シホミ・アーディガン。
砲撃手を務める次女のアカネ・アーディガン。操舵手を勤める唯一血縁者でないホリス・ホライアン。
会話には参加しなかったが、サポートメカであるキャレットも準備を行っている。
そしてカズマも、妹ミヒロ・アーディガンと一緒に準備へ。

その時、今回の依頼人である人物…デュオとカトルが話しかける。
カトル「待ってください、カズマ君、ミヒロちゃん!」
カズマ「カトルとヒイロとか言ったな…。そこに座って、黙って見ていな…見せてやるぜ…!
宇宙海賊と本物のトレイラーとの違いってのをな!」
カトル「本物のトレイラー…」
シホミ「敵機、来ます!」

★敵戦力
ストライクダガー×3、リスニル×4

デュオ「ありゃオデッサの機体か?」
ブレス「脱走したオデッサ兵か…それとも横流しされた軍の機体を使った連中か…
 どちらにしろ、あれは宇宙海賊であり、由緒正しいトレイラーとは別物だ。
 ご理解いただけたかな、デュオ・マックスウェル君?」
デュオ「俺の名をどうして…!」

海賊からの攻撃による爆炎の衝撃波がヴァルストークに伝わる。
シホミ「艦周辺に着弾!」
アカネ「何やってんのよ、カズマ! 急ぎなよ!」
カズマ「待たせたな、チイ姉!」
ヴァルストーク艦内で、機械の駆動音が鳴り響く。
ミヒロ「ミッションディスク、ブート! バトルプログラム、スタート!」
ブレス「カタパルト開放! 行け、カズマ!」
カズマ「ヴァルホーク、エアフォースモード、出るぞ!」

☆味方初期
ヴァルストーク(ブレス、シホミ、アカネ、ホリス)
ヴァルホーク(カズマ、ミヒロ)

カズマ「飛ばすぜ、ミヒロ!!」
カズマは、妹と共に駆る可変人型機動兵器…ヴァルホークを発進させる。
そして、そのスピードは宇宙海賊等の集団をいともも素早くすり抜けた。

海賊1「は、速い!」
海賊2「何だ、あの機体は!? こちらのデータにないぞ!」
カズマ「てめえら…よくも今まで好き放題やってくれたな…!
 てめえらのおかげで俺達、本物のトレイラーまで海賊扱いされて、いい迷惑だぜ!」
海賊3「こいつ、何を言ってるんだ…?」
海賊4「かまうことはねぇ! データにない機体となりゃ逆に高く売れるってモンだ!」
カズマ「台詞が安っぽいぜ、ドサンピンが! トレイラーの名に懸けててめえらまとめて成敗だッ!!」
ミヒロ「システム移行、リンケージ確認、バランサー確認、武装セーフティ解除。白兵戦モード確認!」
カズマ「行くぜ、悪党ども! クロスコンバットモード、ゴーッ!」

カズマの叫びと共に、戦闘機…エアフォースモードだったヴァルホークが、
パーソナルトルーパーのR−1のように、流れるような速さでその形を変える。
そして変形が終了した時、ヴァルホークは純粋に人型機動兵器の姿となっていた。

デュオ「変形したぜ、あのマシン!」
カトル「ブレス艦長、あれは…」
ブレス「ご覧の通り、うちの秘密兵器…その名も、ヴァルホークです」
アカネ「父さん、あたしらも行こうよ! カズマだけに任せておけないよ!」
ブレス「よし! ヴァルストーク全速全身! ヴァルホークを援護する!」
ホリス「了解! 行きますよ!!」
ミヒロ「お兄ちゃん! 整備はバッチリ! オールグリーンよ!」
カズマ「よし…! 連中に見せてやるぜ、トレイラー魂ってやつをよ!!」


まずはヴァルホークが、ストライクダガーに狙いを定める。
カズマ「やり口がせこいんだよ! トレイラーを隠れ蓑に悪事を働くとはよ!
 この俺がてめえらにトレイラー魂を叩き込んでやる!」
そういってカズマは、ヴァルホークに携行させている携行光学兵器…ビームショットランチャーを構えさせる。
カズマ「突っ込みながら撃ちまくる!」
そして、ビームショットランチャーから数発の閃光が放たれた。
そのビーム弾は、ミヒロの照準補正のおかげもあってか、全てストライクダガーに命中し、
海賊たちは着弾時の衝撃に怯んでしまう。
カズマ「その隙は逃さないぜ!」
その隙をついて、カズマは一気に零距離まで突っ込み、脚部についている打突用パーツをストライクダガーに蹴り込む。
そのまま、ビームショットランチャーを零距離で発射し、最後のチャンスを見出す。
カズマ「ブーストだ! 決めてやる!」
ミヒロ「了解! 決めちゃえ、お兄ちゃん!」
ヴァルホークはその機動力を生かし、ブーストで先ほどのストライクダガーの背後に回りこみ、
ビームショットランチャーを相手の背中にめり込ませた。
ミヒロ「今よ、お兄ちゃん!」
カズマ「食らえええええええッ!」
ストライクダガーごとビームショットランチャーを真上に掲げ、フルパワーで発射し、ストライクダガーにトドメをさす!

そして、戦っているのはカズマだけではない。
ブレス「久々の戦闘だ。各員、頼むぞ」
シホミ「索敵と敵機の行動予測は任せてね、アカネ」
アカネ「頼むよ、お姉ちゃん! ホリスは艦を揺らさないでよ!」
ホリス「他ならぬアカネさんの頼みだ! やって見せましょう!」

アーディガン一家の戦艦ヴァルストーク。
その艦は、通常の戦艦とは桁違いの機動力を見せつけ、一気に射程内に入り込む。
シホミ「敵機、レンジ内に補足!」
ブレス「弱い敵ほど良く群れる…! 一網打尽だ!」
ヴァルストークの甲板部から発射門がせり出し、そこから誘導マイクロミサイルが発射された。
ミサイルは、アカネの適切な発射タイミングと、ブレスの位置的戦略が効を成し、
残りのストライクダガーと、リスニル数機がマイクロミサイルに命中し、爆散する。
残るは僅か二機のリスニルのみとなった。

そして、カズマも調子が乗ってきたようだ。
カズマ「ヴァルホークの真骨頂は格闘戦にありだ!」
ミヒロ「か、勝手に決めないでよ!」
そんなやり取りをしつつ、カズマはヴァルホークの膝から近接用光学剣レイブレードをカッコつけてキャッチし、
アクロバティックに突撃する。
カズマ「レイブレード、アクション!」
アバウトな太刀筋ながらも、確実な攻撃でダメージを受ける海賊のリスニル。
さらに、赤く煌くエネルギーフィールドを纏った右足を蹴り込むヴァルホーク。
そして、蹴り込んだ足の膝からもう一振りのレイブレードを装備し、二刀流のクロス斬りでトドメをさした。
残りの機体は一機。さすがの海賊も今回ばかりは運がなかった。

海賊「こ、降参だ! 投降する!! い、命だけは助けてくれ!」
ビームショットランチャーを構えるヴァルホーク。
海賊「う、撃たないで…!」
ミヒロ「お兄ちゃん!」
程なく発射されるが、その弾丸はリスニルの後方にあるデブリにあたるのみとなった。
カズマ「いくらムカついたからって、ここで撃っちまったら海賊と変わらねえからな…」
ミヒロ「さすが、お兄ちゃん! よくできました!」
カズマ「覚えとけよ、海賊野郎。トレイラーは人の生命を大事にするんだ。
この広い宇宙で人が生きてゆくには助け合っていかなきゃならないからな」
海賊「あ、ありがとうございます! このご恩は一生忘れません!」
カズマ「何言ってやがる! これからてめえらは仲間共々ビットでキツイお仕置きを受けてもらうんだ!」
ちなみに、結構ド派手に攻撃したのだが、実はトドメの合間に僅かながらも脱出させる時間をあえて空けており、
実は死亡者が0という素っ頓狂な話となっていたのである。
カズマ「覚悟しやがれよ、トレイラー流のお仕置きは半端じゃねえぞ!!」
海賊「そ、そんな…!」
ブレス「よくやった、カズマ。既にビットには連絡を入れた。追って連中を回収する隊が来る」
カズマ「どうだ、親父…少しは認める気になったか?」
ブレス「ッ! 避けろ、カズマ!!」
その言葉に即座に反応したカズマはヴァルホークを動かし、その直後、リスニル諸共巻き込んだ爆炎から逃れた。

カズマ「どうなってるんだ、姉ちゃん!?」
シホミ「レンジ内にアンノウンが侵入! 小型・高スピードで発見が遅れました!」
ブレス「アンノウンだと!」
カズマ「くそ! これじゃ俺が撃たなかった意味がないじゃねえかよ!」
シホミ「アンノウン、来ます!」

★敵増援
???(エイド)×6

アカネ「何、あれ!? 見たこともない機体だよ!」
ホリス「アカネさん、見たことがないからアンノウンというんですよ」
アカネ「馬鹿ホリス! 解説している場合じゃないよ!」
カトル「あの形状と人間大のサイズ…あの人に似ていますけど…」
デュオ「いや、アレはあいつ以外にはありえない…別のものと考えていいかもしれないな…」
カズマ「あいつ等の正体なんかどうでもいい! 連中がやる気なら迎え撃つまでだぜ!」
ブレス「止むをえん…敵は未知の機体だ、最大戦力を持って当たれ!」
アカネ「もう…! 小さくてすばしっこいなんて最悪の的だよ!」
ミヒロ「だ、大丈夫なの、お兄ちゃん…?」
カズマ「…覚えとけ、ミヒロ。やばい時ほど前に出るんだ…ああいう連中は弱気になって背中を見せると
 一気に襲ってきやがるからな…!」
ミヒロ「う、うん…!」
カズマ「来やがれ、チビ助共! 問答無用でぶっ放すような奴らならこっちも容赦しねえぞ!」

シホミ「レーダーに感! 機動兵器サイズ数機と、それを追跡するように1機がこちらに向かってきます!」
カズマ「まだ来るのかよ!」
ブレス「各員、迎撃体制をとれ!」
シホミ「数期の反応、モニターに出します!」

ヴァルストークに映し出されたのは、
光のラインの入った…「虫型」の機動兵器、そして「魚型」の機動兵器だった。

ブレス(あれは…!)
カズマ「虫と魚かよ! 作ったやつどんな趣味してんだ!」

???「異星人の機体だよッ!」
カズマ「だ、だれだ!?」

そこに現れたのは、空色の翼を抱く人型の機動兵器。
声を発したのは空色の髪の少年。

「こちらは空神悠吾! タクティカル・フレーム『リヴォウルト』のパイロットです!
 援護をお願いします!」

第1話「WING AND SAIL」

ブレス「空神悠吾に、リヴォウルト…だと!」
カズマ「知ってるのか! 親父!」
ホリス「約半年と数ヶ月前…トランスバールで起きたエオニア戦役を終結に導いた地球人ですよ」
カズマ「ち、地球人だって!?」
ブレス「話は後で聞くとしよう。こちらはヴァルストークファミリーのブレスフィールド・アーディガンだ。
状況次第となるが、構わないか?」
悠吾「はい、ありがとう御座います!」
キャレット「ブレスサン。コンテナハッチガ 開放サレマシタ」
シホミ「え! あそこにはお客様のお荷物が…!」
そこから出撃したのは…
アカネ「ガンダム!? ってことは、あの二人…ガンダム乗りだったの!」
ホリス「私達が敵を迎撃している間に、離脱するつもりのようですね」
ブレス「いや、違うな」

カトル「聞こえますか、カズマ君! ミヒロちゃん!」
ミヒロ「その声、カトルさん!?」
カズマ「お前達、ガンダム乗りだったのかよ!」
デュオ「ま、そういうことだ。この状況じゃ俺達の機体も隠している場合じゃねえからな」
カズマ「ってことは…」
デュオ「悪かったな、カズマ。俺達、お前を誤解してたみたいだぜ。
 見せてもらったぜ、本物のトレイラーってのをよ!」
カズマ「ヒイロ…お前…」
デュオ「っと、それは偽名だ。おれの名はデュオ・マックスウェル…通称「死神デュオ」だ」
カトル「カズマ君、援護します。キミのような人を死なせたくない」
カズマ「お前ら…」
ミヒロ「お兄ちゃん…?」
デュオ「おいおい…まだ怒ってるのかよ…」
カズマ「嬉しいこと言ってくれるじゃねえかよ、デュオ、カトル!」
カトル「カズマ君…!」
カズマ「その『君』付けは無しだ! 俺のことはカズマで良い!」
ミヒロ「ありがとうございます! デュオさん、カトルさん!」
デュオ「いいってことよ。…俺たちだって人の生命を大事にしたいからな」
カトル「行こう、デュオ。あの人型の敵…そしてあの機動兵器…もしかすると人類の…
 いや、この銀河すべての脅威になるのかもしれない…!」

☆味方増援
悠吾[リヴォウルト・ウィンガー(悠吾)]
デュオ[ガンダムデスサイズヘル(デュオ)]
カトル[ガンダムサンドロックカスタム(カトル)]

□中立増援
???[メギロート(???)]×3
???[ヨエラ(???)]×2

カズマ「くそっ! チョコマカとうっとおしいやつらだぜ!」
ミヒロ「お兄ちゃん、敵のスピードに振り回されないで!」

悠吾「ファルガイアにまで来ちゃったけど…マリスが不安にならないうちに倒すッ!」
エオニア戦役のときに比べ、細かいディテールや形状が異なるが、
高機動戦に重点を置いたリュストゥング「ウィンガー」を装備したリヴォウルトは、
ヴァルホークに勝るも劣らない機動でメギロートに接近する。
接近する際のブースト時に、悠吾は気勢を張って叫ぶ。
悠吾「ターゲットロック…飛べ! リヴォウルトッ!!」
左手に持つライトニング・リボルバーで動きを牽制し、
すれ違いざまに左腰部に納めているブロードソードを右手で抜き打ち、一刀両断する。

こうして、謎の郡体と機動兵器に翻弄されながらもデュオたちと一緒に何とか撃破することに成功したカズマ達。
ミヒロ「最後の一機、離脱するよ、お兄ちゃん!」
カズマ「野郎! 逃がすかよ!」

その時、白く輝く鉄騎士が現れる。
カズマ「な、だんだ!」
デュオ「ナイトブレイザーか!?」
カトル「いえ、違います!」
アカネ「アンノウンの増援!?」
ブレス「待て! 様子がおかしい!」

その白き鉄騎士は、離脱しようとしている黒い敵にめがけて直進し、そして…

???「……ファルガイアに伝える…それまでは死ねない…!」
白き鉄騎士は、両腕からブレードを生み出し、最後の黒い敵を一瞬の元に打ち倒す。

カズマ「仲間割れかよ!?」
デュオ「気をつけろ、カズマ! あいつ、こっちに来るぞ!」
だが、白き鉄騎士はカズマたちを通り抜け、そのまま離れていってしまった。

アカネ「何だったの、あいつ…」
ブレス「無事か、カズマ?」
カズマ「あ、ああ…。あいつ、俺たちに危害を加える気はなかったみたいだ…」
シホミ「お父さん…レーダー圏内にはアンノウン他の反応はありません」
ブレス「…とりあえず危機は去ったか。各機は帰還して状況の報告を」
シホミ「わかりました、お父さん」
ブレス「…それと、空神悠吾君といったね? できればこちらに来てもらいたいのだが…」
悠吾「分かりました。僕の他にもう一人…マリスと、資材のいくつかをそちらに搬入させてもらえないでしょうか。
 僕達の乗っていた船も限界になってしまって…」
ブレス「了解した。準備してくれたまえ」
カズマ「謎の人型に謎の機動兵器…ガンダム乗りのデュオ達、そしてエオニア戦役を終結させた地球人か…
 新しい依頼の初日からこうだとすると、日誌のネタには当分困らない航海になりそうだぜ…」
(MAPクリア)

ブレス「申し訳ありませんでした。あなた方をファルガイアまでお送りするのが依頼の内容であったのに…
 そのあなた方に助けてもらうことになるとは…」
カズマ「なに言ってんだよ、親父。出撃したのは、そっちの二人の勝手だろうが」
ブレス「…お前は黙っていろ。これはヴァルストークファミリー全体の問題だ。そして、ファミリーの代表は俺だ」
カズマ「あ、ああ…」
カトル「ブレス艦長、カズマの言う通りです。僕達は僕達の意思で戦ったんです」
デュオ「まあ、俺としては伝説のトレイラー『タカの目』と『無垢なる翼の少年』に会えただけでもラッキーだったしな」
ホリス「ほう…社長の若かりし頃を知っているようですね」
ブレス「言っておくが、ホリス…おれはまだ『若かりし頃』のつもりだ」
ホリス「っと、こりゃ失礼しました」
悠吾「無垢なる翼の少年って…僕のこと?」
デュオ「そりゃそうさ。トランスバールのエンジェル隊や地球の皆から聞いたことがあるぜ」
カズマ「え…デュオ、あんた等もしかして…」
カトル「ええ。僕達は、元ギャラクシィ・ユニオンズのメンバーだったんです」
デュオ「まあ、そういうわけなんであまり気にしないでくれよ、艦長さん」
ブレス「しかし、それでは我々の気が…」
カトル「でしたら、先程の件は僕たちがカズマにした無礼な態度のお詫びとしてください」
デュオ「悪かったな、カズマ。俺、どうやら今日戦った海賊とお前達を一緒にしていたみたいだ」
カズマ「分かってくれればいいぜ。実際、海賊やりながらトレイラーを名乗っている奴らもいる…
 実際、昔ながらのトレイラーはもうほとんど残っていないようなもんだ。
 だけど、真のトレイラーってのひゃあんな奴らとは全然違うんだ」
カトル「君のトレイラーとしての誇りを見れば、それも理解できます」
カズマ「誇りだなんて…そんな大したものじゃないけどな…」
ブレス「お二人の考えは分かりました…では、こうするのはどうでしょう?
 今回の依頼は無効ということで、お二人は我々が私的にファルガイアまでお送りすると」
ホリス「ちょ…ちょっと、社長!」
カズマ「いいのかよ、親父! それじゃ俺達、ただ働きで丸損じゃねえか!」
ブレス「おいおい、カズマ…さっきまでビシッと決めていたトレイラーの誇りはどこ言った?」
カズマ「う…!」
ブレス「ヴァルストークファミリーがエスコートを頼みに来た依頼人に逆に助けられたとなったら…
 こいつは表を歩けんぞ」
ホリス「成る程、実を捨てて名を取るわけですね」
デュオ「まあ、この依頼のスポンサーは俺たちじゃないんでどっちでもいいんだけどよ…
 それであんたらの気が済むならそうすりゃいいさ」
シホミ「…でも、本当にいいんですか、お父さん…?」
ブレス「構わんさ。たまには従業員慰安旅行とシャレ込むことにしよう。
 ミヒロにファルガイアも見せてやりたかったしな」
ミヒロ「ありがとう、お父さん!」
ブレス「…と言いたいところですが、こちらもしがないトレイラーですので、食費他の実費はいただきます」
カトル「はい、わかりました。ファルガイアまでよろしくお願いします、ブレス艦長」
ブレス「さてと、次は悠吾君達だな」
ブレスは悠吾達に話を聞くことにした。
悠吾とマリスは、暫くリヴォウルトのテストを続けており、
ネフューリア事件ではウズミ率いる第4方面軍の協力者としてヴァル・ファスクの艦隊と戦っていた。
その後、各リュストゥングの改良テストをしていたところ、先程の機動兵器…
エアロゲイターの機体と遭遇。それを追撃する途中でカズマ達のいた宙域に来たのであった。
そして、悠吾達もファルガイアまで同行することになった。
そんな話をしている中、カズマはデュオに改めて話しかける
カズマ「ってことで、今からは俺達は依頼人とトレイラーの関係じゃなくなったってわけか…」
デュオ「そうなるな。宜しく頼むぜ、カズマ」
カズマ「こっちこそな! …で、ものは相談なんだが、デュオ…お前、親父のこと知ってたんだよな?」
デュオ「ああ、俺のいたコロニーにまで最高のトレイラー『タカの目』の噂は届いてたぜ。
 まさか、俺のことまで知っているとは…さすがだぜ」
カズマ「親父もガレントのおっちゃんも、昔の話は全然してくれないんだ。
 せっかくだから、その噂ってのをきかせてくれよ」
デュオ「じゃあ、初っ端からとっておきの…」
ブレス「お前ら! 無駄話している暇はないぞ!
 遅れたスケジュールを取り戻す! 収入が見込めない分、経費は切り詰め!
 一に倹約、二に節約だ! トレイラー心得、『時は金なり、金は時間なり』だ!」
ホリス「了解です、社長! それでこそ、この私がホレ込んだ宇宙最高のトレイラーの姿です」
ブレス「各員、配置につけ! デュオ、カトル! 二人の担当は機関チェックとサブ航海士だ!」
カトル「え…僕たちもですか…!?」
ブレス「カズマが言ったろ? 今からは、依頼人とトレイラーの関係ではないってな。
 悪いが、ウチには暇人を遊ばせておく余裕がないんでな」
アカネ「ちなみに、悠吾君、マリスちゃんはサブオペレーターをやることを了承してくれたよ」
デュオ「いつの間に…!」
カズマ「さすがだぜ、親父! よ! この宇宙一のセコトレイラー!」
ブレス「ふ…悪くない響きだ」
デュオ「ちっ…死神が仏心を出したのが間違いだったぜ」
カズマ「ボヤくなよ、デュオ。お前なら、いいトレイラーになれそうだぜ」
デュオ「うるせえ! リムジンどころか最終的にはただ働きかよ!」

ブレス「各員、各部を再チェック!」
アカネ「トータルチェック、ラン。SBLS、CCM、RPMグリーン。ビルドインテスト、異常なし」
シホミ「リフティングデッキ、オンライン正常。システム起動のまま待機」
カズマ「ヴァルホーク、オンラインシステムチェック。オールグリーン。アイドリングのまま待機」
ミヒロ「ライフサポートシステム、オンラインチェック終了! 艦内正常です!」
ホリス「推力80%をキープ。トータルチェック、オールグリーン確認!」
ブレス「よし、ヴァルストーク! ファルガイアに向けて全速全身だ!」
カズマ「待ってろよ、ファルガイア…! もうすぐ、この目でお前を見てやるぜ…!」

こうして、予想外の仲間を乗せたヴァルストークは、改めてビットから離れ、
ファルガイアに向けて出航したのであった。

この旅立ちが、最後の戦いの物語の序章…その幕開けになるとはら知らずに……


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