エアリム・ブリッジ…
クロガネ、ライトニングと共に犬吠埼沖へと向かう途中。
悠吾とルナ・ルーン達はこの3ヶ月間に何が起こったのかという話を聞きにギリアムの元へやって来た。

ギリアム「成程…キミは3ヶ月の間、異世界で記憶を失ったまま過ごしていた。
 それゆえに何があったかはさわり程度しか分からないと」
悠吾「うん。せめて地球では何があったのかを把握しておきたいんだ」
ギリアム「分かった。まずは…"空が割れた日"を知ってるかな?」
悠吾「それはカティア達から聞いた。地球の各地で空間の亀裂が出てきて…初めて鋼魔が現れた日だって」

最初の出来事について確認をしたギリアムは肯定の頷きをし、そのまま説明を続けた。

"空が割れた日"によってそれぞれの勢力が鋼魔の乱入によってバランスを崩され、
旧アガートラームズの面々はそれぞれの場所でゲリラ戦を余儀なくされた。

北米方面はテスラ研のメンバー。
ハガネ・ヒリュウ改はユーラシア方面。
そしてクロガネはバルチャー達と連絡を知つつ遊撃戦を展開していた。
また、宇宙ではコロニー統合軍とセツルメント議会軍がそれぞれで鋼魔との戦闘に備えている。

ルナ・ルーン「成程…そう言えば、鋼魔のほかに敵勢力が新しく出た様な…」
隼人「恐竜帝国の事か?」
ブリッジに新たに張って来たのは、ネオゲッターチームの教官となった神隼人。
ギリアム「ヤツらは鋼魔と一緒に現れたらしいが、なぜかゲッターを敵視している。
 どうやら過去に因縁があったらしいということは確かだ…」
隼人「早乙女博士はどうやら恐竜帝国に備えてゲッターを開発していたらしい。
 息子さんの達人もヤツらによって殺され、そしてあの日に竜馬も…」
しばらく沈黙するが、隼人は再び口を開く。
隼人「いや、あいつがそう簡単にくたばるようなヤツじゃない。
 月に飛ばされたって自力で修理して戻ってきそうな奴だからな」
悠吾「あれ? 甲児から聞いた話だと機械の整備すら下手だったって聞いたような…」
どこかずれた隼人のジョークに疑問符を出す悠吾。そこに、エアリムが割り込んできた。
エアリム「プリンセス、前方に転移前兆反応を確認しました。このパターンは鋼魔のものと思われます」
ルナ・ルーン「何ですって…!」

第29話
「光に惹かれし悪魔」

エアリムが感知していた海岸区域はざわめいていた。程無くして転移現象が発生し、鋼魔の機体が現れる…はずだった。


現れたのは、函館でコウタ達と相対していた鋼魔ゼルーグ…彼の掌にはコウタの妹であるショウコが乗っていた。


ゼルーグ「…ショウコ、大丈夫か?」
ショウコ「うん、大丈夫だけど……本当によかったの?」
ゼルーグ「…構わない。ショウコが教えてくれた事をこの目で見たかった…」

転移の影響で若干疲労感を抱くショウコをいたわるゼルーグ。
彼女を地上に下ろした直後、彼の背後から追跡隊らしき鋼魔達が現れる。

☆味方初期
ゼルーグ[ゼルーグ巨神装(ゼルーグ)]

★敵戦力
ルスティグ[スパルトィ・絶斗式(ルスティグ)、スパルトィ×2]
鋼魔軍[スパルトィ×3]×5
鋼魔軍[イェグヴェル×2]×4
鋼魔軍[シュタルテオ×2]×4


追跡隊の鋼魔の中で、1機だけ姿形が異なるスパルトィがゼルーグを視線に捉えると、呼びかけを行った。

「おい処刑人! そのニンゲンを連れてどこ行こうってんだよッ!」

どうやら有人機らしいそのスパルトィから鋼魔の雰囲気に合わない陽気さを醸し出す声が響く。

ゼルーグ「…その声は、ルスティグか」
ショウコ「ルスティグ?」
ゼルーグ「鋼魔の中でも逸れ者な奴だ。実力はあるが…色々とずれてるらしい」

ルスティグ「漸くボルドの旦那からはじめての任務をもらったと思ったら、行き成り脱走したお前の抹殺だなんてよ!
 なんか俺よりかっこいい事しやがって妬ましい事極まりないぜッ!」

ショウコ「……どう言う事なの?」
ゼルーグ「…自分に聞かないでほしい」

ルスティグ「まぁいい。汚れ役は色々とやって来たが、この任務でオレの輝かしい未来への一歩を踏み出す時は来たッ!」
ゼルーグ「…ルスティグ。お前は疑問に思ったことはないのか?」
ルスティグ「ん? 何の話だ?」

ゼルーグ「…鋼魔は、何故戦い続けなければならないのか。何故戦うのか」
ルスティグ「何故って…そりゃあ」
???「何を言ってやがる。戦いこそが総てだろうが!」

★敵戦力2
ボルドラング[ボルドラング]

ゼルーグ「…ボルドラング」
ボルドラング「弱い奴は死ね。実に単純な話だろうが。力こそが全て統べる絶対の理ッ!
 この星のニンゲン共はなかなかやるが、いずれはオレ達鋼魔が支配するのだッ!」

ゼルーグ「…その果てにあるのが、破滅だとしてもか」
ボルドラング「あん?」

ゼルーグ「…自分は多くの同胞をこの手で処刑した。その中には、自分たち自身を呪っていたような者もいた。
 その者たちを見て漠然と感じたモノ…それが形を成し始めたからだ」

ルスティグ「おい、それじゃお前…!」
ボルドラング「へっ…処刑人のテメェがまさか"光に魅入られる"なんてな…滑稽じゃねぇかッ!」


ゼルーグ「…この胸の中に灯った光を、生きるための道標として…自分は戦う…!」

ボルドラング「フン、テメェの覚悟とやらを見せてもらおうじゃねぇかッ! おい逸れ者、お前も手伝え!」
ルスティグ「へいへい…しょうがないなっと!」



ショウコ「ゼルーグ…」
少女の祈りを背中に受け、ゼルーグはその身に炎を吹き散らしながら戦場へと向かう。



鋼魔の処刑人と呼ばれていたゼルーグは、鋼魔自体との戦い方も熟知していた。
そして自身が持つ獄炎と対鋼魔処刑用武具を振い、立ちふさがる鋼魔をなぎ倒してゆく。

そんな最中、この戦場に乱入してきたのはコウタの駆るコンパチブルカイザーであった。

☆味方増援
コウタ[コンパチブルカイザー(コウタ、ロア)]


コウタ「函館に続いて黒騎士野郎とはち合わせたぁ、運が向いてきたのかもしれねえな」
ゼルーグ「…来たか…赤いゴーレム」
コウタ「今度は逃がさねえ!」
ロア「まて、コウタ。あそこにショウコがいる」

センサーで発見したショウコを、モニターで確認するコウタ。
すぐさま駆けつけようとするが、ルスティグのスパルトイ絶斗式に阻まれる。

コウタ「邪魔すんじゃねえ! この骨野郎!」
ルスティグ「この俺様カスタムなスパルトィを骨呼ばわりとはいい度胸じゃねえかッ!」
コウタ「誰かが乗ってやがるのか!? 何もんだテメェは!」
ルスティグ「俺の名はルスティグッ! 鋼魔の中で期待株なお茶の間のアイドル候補生だッ!」
コウタ「てやんでえ、アイドルだがアイマスだがしらねぇがそのままぶっとばすぞ!」

ロア「相手をするなコウタ。ヤツの目的は時間稼ぎだ」
コウタ「だが、ヤツをどかさねえとショウコがッ!」


その時、ショウコの背後から少女が手刀を撃ち込みショウコを気絶させた。
すぐさま彼女をダガーで転移させた後、愛機テュガテールを呼び出す。

★敵増援
ティス[テュガテール(ティス)]
[イェグヴェル×2]×10
[シュタルテオ×2]×10
[ヘビーバレリオン×2]×10


コウタ「ショウコ…ちっきしょう!」
ゼルーグ「…ヤツはデュミナスの子…やはり転移技術はある程度解析されているとみてよさそうだな」
ティス「あんた、妹に会いたいんでしょ?
 そのロボット…コンパチブルカイザーとアンタの鎧をあたいにくれたら願いをかなえてあげるよ」
コウタ「……その前にひとつ教えやがれ。ショウコとロア・アーマー、コンパチカイザーを手に入れて何をするつもりだ?」
ティス「あたいのところに来たら教えてあげるよ」
コウタ「選択肢はないってことか…」
ティス「へえ…ものわかりが良いじゃない」

コウタ「……だが断るッ!」
ティス「ッ!?」

コウタ「そんな胡散臭い要求のめるか! ショウコをあんな風に攫っていたヤツの言う事なんか聞けるかよッ!」
ティス「そう…だったら力ずくでも奪うからね」
コウタ「上等だッ! そこの黒騎士野郎も逃げんじゃねえぞ!」

沈黙するゼルーグ。

ロア「やめろコウタ。あの鋼魔はこちらに敵意はないようだ」
コウタ「だが、空が割れたあの日にショウコをさらったのは奴だ…それだけは絶対に許せねえ!」
ゼルーグ「…その報いは必ず受ける。今は追手を振り払うのが最優先だ」
コウタ「何ッ!?」
ロア「コウタ、今は彼の言葉を信じるのだ。ショウコを連れてきたのは彼なのかもしれん」

驚愕し暫くの思案のあと、コウタはゼルーグに呼びかける。

コウタ「おい、黒騎士! さっきてめえが言った事、忘れんじゃねえぞ!」
ゼルーグ「…ああ」

ルスティグ「あいつら、一時休戦か?」
ボルドラング「どうでもいい。まとめてひねりつぶしてやるぜッ!」

(1ターン後)
☆味方増援
エアリム(ルナ・ルーン、アルトディアス)
母艦選択1隻
味方選択9小隊


統夜「コウタ、状況は!?」
コウタ「ショウコを見つけた……でも、あいつはまたさらわれちまった…!」
テニア「そんな…」
光珠「でも、ショウコちゃんを連れ去ったのはあのブラック・ゾルダートでしょ?」
リード「それがどうして、君と一緒に…」
コウタ「どうやら、ショウコをここに連れてきたのはアイツみてえなんだ」

バレル「どう言う事なんだ・・・?」
フェイ「組織を裏切ったとでもいうの?」
アル=ヴァン「各機、詮索は後だ。ただちに敵を撃破しろ」
悠吾「了解ッ!」

ティス「あれは確かリヴォウルトってやつね。どんなのか見せてもらうよ」
悠吾「アイツ…リヴォウルトを狙ってる」

ルスティグ「何とッ! 予期せぬ乱入者で雲行きが怪しくなってきたッ!」
ボルドラング「茶化してる暇があるならさっさとぶちのめせッ!」

ルスティグ「ヘイヘイ、分かってますよ!」


デュミナスの子とゼルーグが呼んだ少女ティスが乗るテュガテールは、悠吾のリヴォウルトに目をつけていたため、
悠吾自身が囮となって統夜たちが迎撃することとなる。

そんな戦況の傍らに、ゼルーグはボルドラングとルスティグに相対していた。

ボルドラング「潰れちまいなッ! デストラクションレインッ!」
風の爪で大地をえぐり飛ばし、巨岩の雨を降り注がせるボルドラング。

巨岩の雨を最低限の動きでかわしつズけるゼルーグだったが、そのすきを突いてルスティグが斬りかかる。

が、それをいなしたゼルーグはルスティグの機体を踏み台にし、巨岩の雨を抜けてボルドラングの元へ向かう。

「…行くぞボルドラング。これが決意の証だッ!」

ゼルーグの右手に現れた長柄斧から巨大な獄炎が噴き出す。その炎は刃を肥大化させ、その勢いは増してゆく。

「…クリムゾン・バルディッシュ!!」

ゼルーグが現時点で放てる大技"クリムゾン・バルディッシュ"がボルドラングに襲いかかった。
辛うじて後ろに下がったボルドラングは直撃を免れるものの、その炎でかなりのダメージを喰らう。

「ボルドの旦那! これ以上は…」
「分かってる。今回も勝ちはお前にくれてやるぜ」

捨て台詞と共に転移したボルドラングとルスティグ。
それに気づいたティスは、何か通信のやり取りをした後に後を追って転移した。

ショウコも恐らく連れ去られてしまった事にうなだれるコウタ。

その時、ゼルーグが突然大地に膝をついた。
反応を確かめようとしたコウタだったが、反応がない。

ゼンガーの提案によってゼルーグは機体ごとクロガネに運びび込まれることとなった。

(戦闘終了、以下次回)



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