悠吾のテスラ研復帰から1週間後…

異世界の戦艦エアリムの調査と物資の搬入、そしてこちら側の技術による整備と調整を終えて、漸く発進の日を迎えた。


アルトディアス「姫様、資材・機体・その他諸々の搬入終わりました。発進準備完了です」
ルナ・ルーン「ご苦労様です」
エアリム「テスラ研から来た技術者や有志をクルーとして登録完了しています」
ルナ・ルーン「では…補助エンジン始動」
エアリム「了解。補助エンジン起動…出力上昇。機動準備完了…メインエンジン始動」

エアリムの確認を聞くと、ルナ・ルーンは一呼吸置き、正面を見据えた。

ルナ・ルーン「エアリム、発進!」

独特な轟音と共にエンジンが臨界に達し、テスラ研のドックからエアリムが飛び立つのであった。

イルム「行っちまったか…」

ロブ「良かったのか? イルム」

イルム「ま、俺までいったらテスラ研の防衛戦力が足りなくなるから仕方ないさ」


発進して暫く…エアリムは人気のない場所でその姿を静かに消してゆく。
エアリムに搭載されている魔法技術によるステルスシステムによるものである。


ルナ・ルーン「ギリアム少佐、どうでしたか?」

そのエアリムのブリッジにて、ルナ・ルーンはギリアムとやり取りをしていた。

ギリアム「問題ない。テスラ研預かりとして一応登録した以上、私の手回しできる範囲で協力を仰げるようにしておいた。
 これで所属不明艦として問答無用で攻撃されることは少なくなるはずだ」

ルナ・ルーン「感謝いたします…」

エアリム「メイジャー・ギリアム…私たちはこれからどう動くのですか?」

ギリアム「うむ。我々は政府軍に協力するフリーランスの特務部隊として動く。
 鋼魔との戦いはもちろん、今この世界で起こっている事を調査し、食い止めることも役目になるだろう」

ルナ・ルーン「そうですか…」

ギリアム「ある程度片が付いたら、ファルガイアにも行けるかもしれんな」

アルトディアス「悠吾殿が言ってました。大切な仲間達が待ってると」

ギリアム「そうだな…早速だが、次の目的地が決まった」

ルナ・ルーン「どこですか?」

ギリアム「南米のリオデジャネイロ宇宙港だ。現在、セツルメント議会軍の強硬派が独占しているとの情報が入った。
 この戦況下で宇宙港の独占は戦力バランスへの影響もある」

ルナ・ルーン「やはり、人間同士の争いもまだ続いているのですね」

ギリアム「人間の宿業みたいなものです。心苦しいかもしれませんが…」

ルナ・ルーン「それは覚悟しておりますから心配は無用です。南米に向かいましょう」

ギリアム「了解した。ちょうど"彼ら"も動き始めるだろう。地球圏の勢力バランスを保たんとする思想の元に活動しているあの組織が…」




同時刻、衛星軌道上…

地球が眼下に広がるこの場所で、一隻の強襲揚陸艦が大気圏突入を行おうとしていた。その強襲揚陸艦が向かう先は南米リオデジャネイロ宇宙港。

"ライトニング"と呼ばれる強襲揚陸艇の格納庫にて、一機のMSが待機していた。


「諸君等も知っての通り、我々組織は地球圏における軍事勢力によるセツルメント国家議会の独占を阻止するべく行動してきた。

だが、イレギュラーである鋼魔やカオス・フォースによってそのバランスは大きく崩され、それによる対抗を余儀なくされている。

今回の作戦の目的は、混乱のさなかで国家議会の独占体制を推進するための核となる"プロジェクトレイブン"を阻止することにある。

このプロジェクトはセツルメントにも被害をもたらしたテロ組織"宇宙の目"との関わりがあり大規模な作戦が予想される。

その為地球の同胞たち、そして志を理解する戦友達との共同作戦展開する…諸君等の奮闘を期待する!」



ライトニングの艦長を兼ねるライトニング部隊のベン司令の言葉を思い出すMSパイロット。

「まずは議会軍強硬派が占拠しているリオ郊外の宇宙港を強襲・制圧し、軍から民間へと開放することだ」

(強襲作戦はこの部隊の十八番だ。だが、陸戦への換装ができないのは痛いな…連戦の影響か)

そのMSは、宇宙戦用として調整されたスラスターパーツを取り付けており、上腕部と大腿部がむき出しの状態であった。

換装システムの異常により、換装することができなかったためである。

(ま、ベンに啖呵を切った以上やって見せるさ。当たらなければどうということはないのだから)

宇宙戦用の装備とはいえ、機動力がウリの機体であり、そのまま気合いを入れる。


暫くすると、下方向へ引っ張られる感じが常に付きまとってきた。大気圏突入を終え、地球に降り立った証拠だ。

「Gセイバー、カタパルトへ!」

オペレーターを務める女性、アサカの声がパイロットに響く。

「了解」

Gセイバーのパイロット…リード・フォックスは機体をライトニングの側面に展開されているカタパルトにGセイバーの足を固定させる。


アサカ「リード、発進10秒後に本艦は砲撃を開始します! 当たらないようにくれぐれも気を付けてください!」

リード「そっちこそ、当てないようにしてくれよ! Gセイバー、発進する!!」

黒いツインアンテナの下にある蒼い瞳を光らせ、Gセイバーがカタパルトから飛び立つのであった。

第27話
「白き調停者、始動」

☆味方初期
Gセイバー・スペースモード(リード)



★敵戦力
固定砲台×10
議会軍[ブグ×2]×5


▽特殊勝利条件
5ターン以内の宇宙港到着
▼特殊敗北条件
5ターン以内の宇宙港到着失敗
※(だいたい3、4ターン目で到着できる距離)


ライトニングからの援護砲撃を受けつつ、海岸方面から宇宙港付近へと侵入したリード。

防衛用の砲台をビームライフルで撃ち抜きつつ駆け抜ける。

さらに何機か議会軍の量産MSであるブグとエンカウントするが、機動力でかく乱された状態ではまるで相手にならないのであった。


そして、宇宙港内部・シャトル発着場に侵入したGセイバー。

そこに待っていたのは、議会軍内部で先行投入されていた白兵戦重視の新型MSスピアヘッドであった。

★敵増援
議会軍[スピアヘッド先行量産型(クラウス・バーロード)]
議会軍[MWレイ(MWシステム)×5]


クラウス「何者かは知らんが、ここを通すわけにはいかないな…!」

うすら笑いを浮かべながら、スピアヘッドのパイロットであるクラウス・バーロードは迎撃を開始する。


白兵戦に特化し、ビームライフルと一体化したビームランサーを繰り出すスピアヘッド。

対するGセイバーは、持ち前の機動力で紙一重でかわし、ショートレンジでの連射を的確に命中させていった。

貫通力の高いビーム弾によって装甲をたやすく貫かれ、スピアヘッドはもはや爆発寸前であった。

クラウス「バカな…たかが民間組織のMSに……リガ・ミリティアの再来とでも言うのか!」

その呟きと共にスピアヘッドは爆発。残る議会軍のパイロットたちも投降しようとしていた。



だが…そこに予想外な乱入者が現れる。


★敵増援2
浸食異世界[イエッツトクノッヘン×2]×6
浸食異世界[イエッツトグリート×2]×6
浸食異世界[イエッツトゲミュート×2]×2


ベン「リード、例のアインストタイプのアンノウンが現れた! ライトニングはJセイバー隊と共に迎撃に当たっている、そちらもなんとかしてくれ!」

リード「了解! SMAを行えば何とかできる数…か?」

リードが攻めあぐねている中、思わぬところから味方が現れた。


☆味方増援
エアリム(ルナ・ルーン、アルトディアス)


ルナ・ルーン「こちら、独立部隊旗艦エアリムの艦長、ルナ・ルーンです。これより援護に入ります」

リード「ギリアム少佐の言ってた新部隊か…これは心強い!」

アルトディアス「各機、発進準備を!」


フェイ「バレル、やれるわね?」
バレル「やれるも何も…これしないんでしょ。僕が乗ったからイクスブラウの力がカタログスペック以上の力が出せた。
 そっちの無茶苦茶な都合で戦わされるなんてさ…」
ギリアム「バレル君、今は生き残る事を考えてくれ。各機はイクスブラウのサポートを頼む」
オデロ「わかってますって。俺達のうち何人かは皆同じ身の上だからな」
ヤヨイ「私やウッソ君、クスハさんも最初は無理やり軍に入れられて戦ったの。だから貴方の気持ちもわかる…」
バレル「僕だけじゃなかったのか……でも…」
フェイ「バレル、こう考えてほしいの。暫くこの艦にいなくてはならない以上、これが最も安全なの。
私達が戦わないと艦自体が危ないから」
バレル「軍人ならそう思うだろうけどさ…って、この艦はそうじゃないか…」
フェイ「君が戦うことで、誰かの命も救われるの。それだけは覚えておいて」


バレル「わかった…イクスブラウ、出ます!」

☆味方出撃
Vダッシュガンダム(ウッソ、ハロ)
イクスブラウ(バレル、フェイ)
味方選択6小隊

ウッソ「あれは…リードさんの!」

リード「リガ・ミリティアのヴィクトリータイプ…ウッソ・エヴィン君か!」



味方の増援に合わせて、新たな敵も現れる。

★敵増援3
???[プライムヴァルス×2]×6

甲児「あの野郎、こんなところにまで出てきやがったか!」

フェイ「待って! データ照合したけど、今までとは異なるタイプの様です」

ギリアム「未確認のタイプか…!」

フェイ(アレはあの星の…もうここまで進んでるというの…?)


戦闘セリフ…
◎イクスブラウ対プライムヴァルス
バレル「ま、またこいつら!?」
フェイ「バレル、怯んでは駄目。食い止めるわよ!」
バレル「そ、そんなこと言ったって!」
フェイ「言うとおりにやれば大丈夫!」


◎イクスブラウ、敵機撃破時

カルヴィナ「バレル、大丈夫?」
バレル「あんまり大丈夫じゃないですけど……」
アル=ヴァン「フェイ、サポートをしっかり頼むぞ」
フェイ「了解しました」

◎リヴォウルト対プライムヴァルス
悠吾「この敵…明らかに地球のじゃない。といっても鋼魔の機体でもないし、寧ろファルガイアの魔獣っぽい気がする…」



こうして、あらかたの敵を撃破した悠吾たち。

上空ではひとまとめになっている敵の集団を残すのみとなった。


ルナ・ルーン「エアリム、残りの敵を撃破します。とっておきを」
エアリム「了解です」

ルナ・ルーンの要請にエアリムが答えると、艦首から多角形の水晶体らしきオブジェが露わになる。

そしてその水晶体に光が収束し始め、更にそれを取り囲むように幾重にも魔法陣が組み込まれていく…


エアリム「ターゲット、ロックオン」
アルトディアス「発射準備完了…姫様!」
ルナ・ルーン「グラムドリング・ブラスター……発射ッ!!」

エアリムの必殺技である"敵を砕く光の魔砲"グラムドリング・ブラスターが残っていた敵の集団を一掃。
こうしてリオ郊外の宇宙港を巡る戦いは幕を下ろすのであった。
(MAPクリア)


エアリム・ブリッジ…

ベン「貴公らの艦の協力でこの港を開放することができた。戦友として感謝する」
ルナ・ルーン「こちらこそ、協力を受け入れていただき感謝いたします。ところで、貴方達は…」

ベン「私の名はベン・ボルト。そして我々は秘密結社"イルミナーティ"。
 地球圏の勢力バランス維持と人類発展の思想の元、あらゆる垣根を越えて活動する者たちだ」

ルナ・ルーン「秘密結社イルミナーティ…」

ベン「その中でも精鋭の機動兵器部隊が、我がライトニング部隊だ。紹介しよう」

ベンの言葉を合図に一人のパイロットが姿を現す。

リード「Gセイバーのパイロット、リード・フォックスだ」

ウッソ「こうして直接会うのは初めてですね」

リード「そうだな…」

ウッソ「ところで、あのガンダム…Gセイバーって言うんですね」


アサカ「ええ、イルミナーティのMS開発チームである"セイバーチーム"が作り出したセイバーシリーズ7番目のMSです」

カルヴィナ「貴女は?」

アサカ「ライトニングのオペレーターを務めています、アサカ・フィールドです。よろしくお願いいたします」


リード「このGセイバーは外見でわかるように、ガンダムタイプとして開発された機体だ。
 最大の特徴はヴィクトリータイプのように装備の換装ができる事。これによって地上と宇宙両方に対応することができる。
 最も…今は換装システムが故障してるけどな」

ウッソ「道理で、僕達のガンダムと似てるんだ…」


ベン「我々ライトニング部隊は、議会軍強硬派が推進しようとする非人道的な軍備増強計画…"プロジェクト・レイブン"を阻止することを作戦任務としている」

ギリアム「プロジェクト・レイブン…」

ベン「現時点ではまだどのようなものか地球の同胞たちが調査中だ。それまでの間、貴公らと行動を共にしようと思っている」

ルナ・ルーン「この世界の情勢に詳しい方達の同行は心強いです。どうか頼みます」

こうして、悠吾たちの協力者として秘密結社イルミナーティのライトニング部隊が新たに加わるのであった。
(以下次回)


◇解説…
◎エアリムの武装
スティング・スフィア
(貫通力に長けた拡散ホーミングレーザー。全周囲に発射可能で近接された時の迎撃用)
オルクリスト・キャノン
(エアリムの主砲。エーテルを媒体とした非ビーム系エネルギー砲)
グラムドリング・ブラスター
(エアリムの切り札。トロニウムバスターキャノンにも匹敵する威力を持つ。別名"敵を砕く光の魔砲")

※ちなみにこれらの名前の元ネタは指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)に登場する剣の名前から取っています。



◎プライムヴァルス
ワイルドアームズ2より登場した魔獣(モンスター)の一種。
"不浄"と呼ばれる概念が実体化した存在で、巨体を生かした『メガトンアタック』と灼熱の『ファイアクリスタル』で攻撃してくる。
見た目は鼻のない紫色でトカゲ肌をした象みたいなイメージ。原作ではシナリオ後編での雑魚モンスター。


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