第28話「詩姫の祖」

ミーアをさらって行方をくらましたレイ。
だが、彼を見つけることは案外難しくなかった。

ベクタープライムが、自らの剣に施されている月奏の刻印が、彼女の在り処を導き出してくれたためである。
その先には、ファルガイアの月とは正反対の方向にある謎の衛星だった。
それは、まるで星の海を貫く塔の様で、世界樹の様な…特異な形状をしていた。
その衛星の正体は、カナードから明かされた。

カナード「アレが、レーヴァテイルの力の源とも言えるマザー・ヒュムノスシステム……『アルトネリコ』だ…」

カナードは、フリーダムが修理を終えて戻ってきたとき(第19話辺り)、
ある程度解析されたブラックボックスの情報を戦いの間で整理してきたのだ。
マザー・ヒュムノスシステム「アルトネリコ」……それは、全てのレーヴァテイルの力の源で、
詩の力を物理的に干渉させられるほどに増幅させるブースターの役割をはたす。
本来は惑星オーブにあったらしいが、クロノ・クェイクと虚無の魔物との戦いの果てに、
ファルガイア星系へ流れ着いたらしい。
そして、ルナマリアのアルトセルクインパルスとカガリのストライクルージュノワールに取り付けられている
ヒュムノスシステムは、このアルトネリコを制御するために必要なデバイス(端末)であったのだ。
そして、レーヴァテイルの詩には2種類のタイプがあることも明かされた。
ひとつは、レーヴァテイルの想いを、アルトネリコのエネルギーによって増幅させ、具現化させるタイプ。
そしてもうひとつは、アルトネリコを直接制御するタイプである。

レーヴァテイルの詩は、唯でさえ強力なものを、前大戦で実感しているシン達。
その力の源であるアルトネリコを目指しているレイ。
その結果がどんなことが起こるのかわからないため、ギャラクシィ・ユニオンズは、急いでアルトネリコへと向かう。

だが、シンとルナマリアはレイを止めるために…カナードはミーアを救うために…
アスラン、ハイネ、カガリは愛すべき友の為に…それぞれのMSで先行発進してしまった。
そして、アルトネリコを目前にして、レイが立ちはだかる。

さらに、アルトネリコの先端に位置する場所…区間名称「ヘリオポリス」には、ピンク色の戦艦が鎮座していた。
ギャンドラーに奪われたはずのエターナルであった。
そしてそれに乗っているのはミーア。しかし、その雰囲気は普段のとは大きく異なっていた。
まるで、何者かにのっとられているような…

レイ「彼女には、依代になってもらった。俺達を生んだ『母』を此方に目覚めさせるために…」
シン「『母』?」
レイ「俺達ネェル・グノーシス…虚無の魔物を統べる者…かつてレーヴァテイルだった、嘆きの母ソフィア…」
カナード「嘆きの母ソフィア…!」
レイ「それの実現を阻ませないために…俺はお前達と戦う!」

☆味方初期
カナード&ハイネ[フリーダムガンダム(カナード)、ハイペリオンガンダム(ハイネ)]
シン&ルナマリア[デスティニーガンダム(シン)、アルトセルクインパルスガンダム(ルナマリア)]
アスラン&カガリ[ジャスティスガンダム(アスラン)、ストライクルージュノワール(カガリ)]

★敵戦力
レジェンドガンダム(レイ)+ネェル・グノーシス「ルキフェル」、ネェル・グノーシス「アムドゥシアス」
ネェル・グノーシス「アブラクサス」、ネェル・グノーシス「ガマリエル」、ネェル・グノーシス「サムロ」
ネェル・グノーシス「ルキフェル」+グノーシス
ネェル・グノーシス「アムドゥシアス」+グノーシス

エターナル(ミーア)…絶対動かない。

シン「レイ…なんでこんなことを! こいつらを全部なぎ倒して、理由を聞きに行ってやる…!」

★敵増援(3ターン目)
マスターメガトロン、スタースクリーム、ノイズメイズ、アシュラ、グルジオス、
デビルサターン6、ギャンドラー

Mメガトロン「フン…まさか、こんなことになろうとはな…」
デビルサターン6「マスターメガトロンはん。
 どうやらアルトネリコとやらには、ハイリビード…なさそうでっせ。ガデス様には申し訳がたたへんんわ」
Mメガトロン「やむを得まい、ならばせめて…戦う回数が少なかったが、やつらとの戦いにけりを着けるとしよう」
スタースクリーム(「戦う回数が少ない」とな…身も蓋もないことを…)
ハイネ「あいつら…俺達を狙ってきてる…!」
カナード「少数で来たのが仇になったか…」
アスラン「ネェル・グノーシスとギャンドラー・デストロンとの挟み撃ち…だが、負けるわけには行かない!」

???「その通りだ、その想いこそが道を開ける力となる!」
突然の台詞に一同がしんと静まる。


謎の人G「紡がれる言葉には意味がある…」

謎の人R「紡がれる言葉には力がある…」

謎の人G「その言葉に、強き思いを込めた時…」

謎の人R「その言葉は魂すらも揺るがす力を持つ!」

謎の人G「銀河を響かせる強き声……」

謎の人R「人、それを『歌声』と言う…!」

カガリ「この声…!」

ルナマリア「ナイスタイミングじゃない!」

Mメガトロン「ぬぅ! 貴様ら…何者だッ!」

Gコンボイ「お前達に!」

ロム「名乗る名前はッ!」

二人「無いッ!!」

☆味方増援
アークエンジェル(マリュー、ナタル、ノイマン、メイリン、ミリアリア)
ガンドール(テッサ、カリーニン、マデューカス、葉月)、ボルテール(ルル、ロレッタ、風花、リード)
ロム[バイカンフー(ロム)]、Gコンボイ&ベクタープライム[ギャラクシーコンボイ、ベクタープライム]
選択9小隊

三つ巴の戦いのさなか、遂にギャンドラー・デストロン勢は遂にひざを突く。
Mメガトロン「どうやらここまでのようだな…ギャラクシーコンボイ、今回は我らの負けを認めよう。
 だが! 次にハイリビードの在り処を見出したときは、貴様との決着をつけようではないか」
Gコンボイ「望むところだ。例え未来永劫戦う運命であろうと、私はお前に勝ってみせる!」
Mメガトロン「それでこそわが宿敵…今回はここでご退場と洒落込もう」
そう言って、ギャンドラー・デストロンは完全に撤退した。

(レジェンドガンダム撃破)
レイ「がはっ…!」
シン「レイッ! お前の負けだ…」
レイ「そう…かもな」
アスラン「レイ、どうしてお前はこんなことを…」
レイ「…子が親の為に何とかしたいというのは、当たり前のことじゃないのか?」
シン「!…だからって!」
レイ「…もし、生まれ変わったら…お前と、ずっと友達でいたいかもな…」
シン「……」
レイ「…ミーアをソフィアから開放するには、ハイネ。君の詩が必要だ…」
ハイネ「ッ! なぜそれを…」
レイ「少し調べれば分かっていた…だが、これが唯一の償いだ…」
シン「レイ…お前もつらかったんだな。本来の役目と、俺達との想いの板ばさみにあって…!」
レイ「もう気にしなくていい。先に行ってくれ…」
シン「…ああ」

そして、レイは少しずつ体を光の粒子へと変えていき、そして消えていった。

何とか敵を全滅させることに成功したギャラクシィ・ユニオンズ。
そしてシン達は、管理区間ヘリオポリスへと向かう。

ミーア(ソフィア)「遂にこのときが来た…呪われし種族たちよ…自らを守るために争い続ける、臆病な種族よ
 お前達の最期の時は近づきつつある。このアルトネリコから生み出されるネェル・グノーシスによる、虚無の災いを…」
シン「やめろ! そんなことをして…一体何が目的なんだ! ソフィア!」
ミーア(ソフィア)「争いの無い世界…レーヴァテリアの創造」
アスラン「レーヴァテリア…?」
ミーア(ソフィア)「レーヴァテイルだけの、平穏な世の中の創造…その序章として、ナチュラルも…コーディネイターも、
 全て根絶やしにする」
シン「何だって…アンタって人は! 何でナチュラルとコーディネイターを根絶やしにする必要があるんだ!」
ミーア(ソフィア)「…」
アスラン「アンタだって…ルナやカガリと同じレーヴァテイルだったんだろ…アンタのせいで、
 多くの人々が傷ついてる…あんたが守ろうとしているレーヴァテイルだって…!
 ソフィア…こんな争いは、これで終わらせよう…!」
ミーア(ソフィア)「争いを終わらせる…! シン・アスカそんな言葉を軽々しく口にするな!」
次の瞬間、アルトネリコのエネルギーを直接雷撃に変換し、シンのデスティニーに襲い掛かる!
シン「うわぁぁっ!!」
ルナマリア「シンッ!?」
ミーア(ソフィア)「お前に何が分かる…お前にそれが出来るのか? 争いを終わらせることが…!
 そのために、いついかなる時も、命を張ることが出来るのか…お前にそれだけの決意があるのか!?」
ハイネ「何だと…!」
ミーア(ソフィア)「お前達にそれは不可能だ…過去の歴史がそれを証明している…
 何があろうとも、人に対する憎しみが…消える事は無い!」
カナード「そうか…そのつもりなら、俺は…俺達は、お前を止めてみせる!」

ハイネ「カナード! ミーアを…ソフィアから開放するために、エターナルに取り付くぞ!」
カナード「ああ…!」

(カナード&ハイネ、エターナルに隣接)
カナード「ブリッジは…あそこかッ! ハイネ、頼む! 俺達で…!」
ハイネ「虚無の魔物から、この銀河を守る! 我は紡ぐ…星の海を貫く詩声を!」
ハイネは心の奥底から、封印していた力を紡ぎだす…その詩の名は…「Meteor」

ハイネ&カナード「いっけぇぇぇぇっ!!」
ハイネの詩の力を乗せたビームライフルの閃光が、エターナルをすり抜け、ミーアの体を貫く!

ミーア(ソフィア)「くっ!…し、しまった…身体がッ!」
カナード「ソフィア! ミーアの身体から離れろぉ!」

カナードの想いが通じたのか、ミーアの身体から何か黒い霧のようなものが一瞬にして抜け出した。
そしてカナードは、コクピットのハッチをあけ、肉眼でミーアの状況を確かめる。
カナード「ミーアッ!」
ミーア「…あ、カナード…私は…!」
シン「よ、よかった…」
アスラン「いや、まだだ!」
安堵した瞬間、ヘリオポリスのアクセスポイントから黒い光が集っていく。

ソフィア「おのれ…ニンゲン…この世界ごと…根絶やしにする…」
シン「ソフィア…遂に正体をあらわしたな!」
ミーア「ソフィア…! くっ…」
カナード「ミーア…まだ無理するな! 後は俺達がやる」
ミーア「ですが…」
アスラン「大丈夫さ。俺達には、カガリや皆ついている…」
シン「みんなの想いが、レイまでもが…俺達をここまで来させた」
カナード「だから…絶対に負けない!」


★敵増援2
ネェル・グノーシス「ソフィア」(ソフィア)、
ネェル・グノーシス「アブラクサス」、ネェル・グノーシス「ガマリエル」、ネェル・グノーシス「サムロ」


シン「ルナ…こんなところまで付き合ってくれてありがとう…今ここで戦っていられるのは…」
ルナマリア「あたしだけじゃないでしょ…カガリやアスラン、カナードにハイネさん…そして、
 ギャラクシィ・ユニオンズの皆がいるから…でしょ」
シン「そうだな…よし、これで…虚無の魔物との戦いを終わらせる!」


漆黒の魔神とも見て取れる虚無の魔物を統べる者…ネェル・グノーシス「ソフィア」。
すべてのネェル・グノーシスを圧倒するその破壊力をまえに、苦戦を強いられるものの、
シン、アスラン、ルナマリア、カガリ、ハイネ、そしてカナードの想いが、遂にソフィアを打ち砕いた…かに見えた。
一旦塵になったソフィアは、再びひとつとなって、黒い光へと戻る。

ソフィア「私は…少しニンゲンを…甘く見すぎたようね…もう…手加減はしない…この世界に…転生の詩を…」

そう言うな否や、ソフィアはアルトネリコを起動し始める。

シン「な…不死身だとでも言うのか…!」
ソフィア「私は…死なない…なぜなら…私はアルトネリコそのもの…アルトネリコがある限り…私は生き続けるのだから」
シン「そ、そんな…そんなのありかよ!」

ミーア「……大丈夫。そんなに怖がらないで…私がここにいます。このアルトネリコの管理者は私…」
カナード「ミーア…?」
ミーア「カナード…シン…アスラン…貴方達は、この世界が好きですか?」
彼女の言葉に、静かに合うなずく三人。
ミーア「そう…よかった。
 貴方達は、この戦いを経て、色々な人たちの想いを受け取ってきました。
 その想いはあなた達の心に根付き…それは、この世界に新たな未来をもたらす種子になります。
 カナード達なら必ず、この宇宙を大切に…大切に育み、光ある世界を紡ぎ出せます」

カナード
ミーア…?

ミーア
私の想いの全て…カナード達に託します!

そして、彼女は詩を紡ぎ始める。

アスラン
詩…!

カガリ
強さと儚さが…

ルナマリア
痛いほどにに感じる…!

ソフィア
この詩…「FIND THE WAY」…!! 本気なのラクス!?

その詩を謳えば、アルトネリコと共に…あなたも一緒に消えてしまうのよ!


カナード
なっ…ミーア!

ミーア
覚悟の上です…それでも私は…この世界を…この世界を…救いたいからッ!!

ミーアが強さと儚さをこめた詩を紡いだ瞬間――
突如エターナルがアルトネリコとひとつになり、アルトネリコからあらゆる光が消え去った。
アルトネリコの昨日が一時的に停止したのだ。
それと同時に、ソフィアは消え失せ、ミーアは、エターナルのブリッジに倒れる……

カナード「…ミーア…そんな…!」
このとき、カナードは何もかも投げ出したくなるような、誰も聞いたことが無い慟哭をあげた……
(MAPクリア)

この戦いを契機に、ネェル・グノーシスは宇宙から跡形も無く消え去った。
だが、それと同時にレーヴァテイルの力も本来とはかなり減衰してしまうことになる。
レーヴァテイルを巡る虚無の魔物との戦いは、あまりにも悲しい終焉を迎えた。

その後、カナードはエターナルのブリッジに入り、微塵足りとも動かないミーアを抱え、
アークエンジェルへと帰還しようとする。
だが、フリーダムのブラックボックスがまた開放され、カナードはそのデータを見てみた。

そして、明かされたデータは、カナードの予想を遥かに上回るものであった。

彼女は…全てのレーヴァテイルの祖、完全なる存在にして人の手によって創られたヒト……
かつて、「ラクス・クライン」と呼ばれていた、レーヴァテイル・オリジネイターだったのである。

そして彼女は、マザーヒュムノスシステム「アルトネリコ」と一心同体の存在であった。
アルトネリコが機能を停止すれば、彼女も眠りにつく。
即ち、現在のミーアは所謂休止状態に陥っているのである。

カナードは、彼女がまだ死んでいないことに安堵すると同時に、彼女があのラクス・クラインだったのに驚愕した。
だが、それでも彼女は彼女だと決心し、密かな決意を胸に秘める。

彼女を…いつか蘇らせて見せると……

カナードは、ミーアをアークエンジェルに運ぶ。
そしてマリューたちは、戦いが終わった後、ミーアをオーブに行かせると言う方針に決めた。

そして、ギャラクシィ・ユニオンズは、アルトネリコを静かに去った…


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