クロノドライヴによってネフューリアのオ・ガウブのいる宙域から脱出してきたギャラクシィ・ユニオンズ。
その旗艦、エルシオールの眼前には、絶体絶命の危機に陥ったギャラクシィ・ユニオンズを救った紅いクリスタル…
『黒き月』のコアが漂っていた。
紅いクリスタルから、エルシオールに通信が入る。

「ちゃんとついて来たみたいね。上出来よ。とりあえず、そっちに行って話がしたいんだけど」
エルシオールのブリッジにてその通信を聞いたタクトは、しばらく口を閉じて、意を決した。
タクト「わかった。倉庫側のハッチを開ける」
その言葉に、シヴァ女皇を初めとしたクルーも驚愕の表情をとる。
シヴァ「マイヤーズ!」
タクト「今は情報が必要です。それに、助けたからにはお礼をしないとね」
レスター「礼だと…? 敵かもしれないんだぞ」
タクト「もし敵だったら、あの時にほったらかしにした方が効率がいいはずだ。シヴァ女皇も行きますか?」
シヴァ「当然だ。どこの誰だか知らぬが、聞きたいことが山ほどあるからな」
そして、タクトはエンジェル隊とギャラクシィ・ユニオンズ全機に帰還命令を発し、
エルシオールの倉庫へと向かった。

自分の上官をあっさりと切り捨て、巨大艦を携えたネフューリア。
その巨大艦オ・ガウブにはクロノ・ブレイク・キャノンが通用しない。
現時点で最強クラスの攻撃が通用しないとなるともはや打つ手が無い。
だが、まだ希望が全て絶たれたわけではない。生きてる限り、まだ可能性があるはずだから。

そんな話をエンジェル隊としつつ、タクト達は倉庫へと到着。
ハッチの傍に、黒き月のコアである紅いクリスタルが安置されている。
また、倉庫にはアクセルとラミア、統夜達にリューンが一緒に入っていた。

シヴァ「このコアが、半年前、エオニアと一緒に皇国を……」
ちとせ「噂には聞いてましたが、その黒き月が、なぜ私達に…」
タクト「本人に聞けば分かるさ。いよいよ謎の声の主とご対面ってわけだ」

その時、黒き月のコアからまぶしい光が放たれる。
タクトたちが目を瞑り、再び目を開いた視線の先には、
若干浅黒い肌と、金色の長髪を持つ少女の姿が、コアの前に降り立っていた。

「んーー! やっと、体が伸ばせるわ……全くあの女! あたしの黒き月を好き勝手いじくり回してくれちゃって!」
いきなりのダメだしな感じの台詞にタクト達も思わず困惑するが、タクトは声をかけた。
タクト「き、キミは……?」
シヴァ「ノア!?」
タクト「確かにノアだ。エオニア戦役、黒き月にいた女の子…」
統夜「ちょ…ちょっと待ってくれ。たしかそのノアってヤツは、確か最終決戦のときに…」
カルヴィナ「ええ。レリウーリアに乗って、私達に討たれたはず…」
ノア「ちょっと! ノア様と呼びなさい、ノア様と! 全く、これだから下っ端連中は…
 大体ねぇ、あんた達、一体なに考えているのよ! こーんなちっぽけな艦なんかで来たって、何にも意味無いじゃない!」
いきなりの態度に困惑度が増すタクト達。
タクト「え? それは一体どういう…」
ノア「で、管理者は誰なの?」
タクト「はい?」
ノア「だから管理者よ、白き月の管理者! そんなことも分からないわけ?」
アクセル「管理者ってことは、一番上の人ってことだから…月の聖母のことか?」
ノア「そんな呼び方してんの、あんた達。ま、どうでもいいけど。で、誰が管理者なの?」
そう言って、ノアは周囲を見回す。
(このとき、全エンジェル隊を見て確かめていたが、全メンバーの神経を逆なでするような台詞をはきつつ拒否していた)

そんな中、タクトは彼女に、白き月の管理者…シャトヤーンはここにいないことを話す。
更に、白き月もここには無いということを。
ノア「な、どうして白き月が、ここに来ていないのよ!? おかげで、また融合できなかったじゃない!」
タクト「融合だって…?」
ノア「…ちょっと待ってよ。あんた達、あたしのメッセージを聞いて、ここまできたんでしょう?」
タクト「実は、そうとも言い切れなくてね…あの敵を追っていたら、たまたま君と会ったというか……
 メッセージは聞いていたけど、意味はよく分からなかったしね」
ノア「意味が……分からなかった!?」
シヴァ「お前の伝えたメッセージは、白き月に残されていた伝承と同じであることが分かった。
 だが、それ以上はシャトヤーン様にも分からなかった。本人からお聞きしたのだから、間違いない」
ノア「なんですって……? まさか、これほど情報が欠落していたなんてね…
 情報は欠落し放題。
 地球とか言う彼方のよく分からない星の力を借りなければならないほどギリギリだった戦力。
 本来の目的を忘れ、黒き月に勝ってもほったらかし。
 その結果が、この危機的状況を招いたと、誰も認識出来ない……情けない。
 こんな連中に、黒き月は負けたの?」
タクト「あのー…」
ノア「あんた達に用はないわ。さっさと白き月に連れて行きなさい。いいわね!」
そう言って、ノアは黒き月のコアに戻ってしまった。
アクセル「……ノーマッドも顔負けだな」
ランファ「一体何なのよ! 勝手にしゃべって勝手に怒って!」
ミント「人柄の方は、ともかくとして…気になりますわね、あの態度」
フォルテ「ああ。あいつは、シャトヤーン様に用があるというだけじゃなくて…」
ヴァニラ「……シャトヤーン様に、何か期待するところがあった…そう感じました」
タクト「そうだな…」

そして、タクトはブリッジにて白き月との連絡を図った。
シャトヤーンも、思った以上に事の重要さが大きいのを判断し、タクト達に直ぐ白き月へ向かうように命じた。

現在、オ・ガウブは嵐の前の静けさごとく静観を保っている。
これを利用してエルシオールを初めとする部隊の一部を白き月へ向かわせることになった。

白き月へ向かうのは…
◎戦艦
エルシオール(タクト、レスター、ウォルコット、アルモ、ココ)、アマテラス(シノン、ミユリ、シメイ)
◎メンバー
エンジェル隊、アクセル&メルア、ラミア、統夜&テニア、カルヴィナ&カティア、アル=ヴァン、
キョウスケ、エクセレン、リュウセイ、ヤヨイ、リュウヤ、ファルス、レグ
◎ユニット
紋章機、グランティード・ドラコデウス、ベルゼルート・ブリガンティ、クストウェル・ブラキウム、ラフトクランズ、
アンジュルグ、アルトアイゼン・リーゼ、リヒト・ヴァイスリッター、ART−1、エスメラルダ・マキシ、
アメノハバキリ、アマノムラクモ

残りのメンバーは、一旦ファルガイアへと向かうことに決定する。
そんな中、ナタルは少し離れた宙域に反応を見つけた。
反応は戦艦クラスのがひとつ、MSクラスのが3つ……シャニ、クロト、オルガたちのMSと、ドミニオンであった。
だが、戦闘時に与えていた以上に損傷が激しいのが見て取れた。
おそらく、彼らもネフューリアに見切りをつけられ、そのままやられそうになったところ、
エルシオールらのクロノドライブに巻き込まれたらしい。
ナタルは、マリューに各MSの収容と、ドミニオンの牽引を提案した。
マリューたちを初め、艦長たち全員もそれに賛同し、ドミニオンは、ガンドールに牽引されるようになる。
そして、二手に分かれたギャラクシィ・ユニオンズはそれぞれの目的地へと向かった。



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