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 序乃壱・外からの依頼

 

 カーディナル学府図書館。そこに二人の学徒が依頼掲示板を見ていた。

 一人は短髪で無愛想な顔をした男。もう一人は文字通り獣な耳と義体で身体を為している男。無愛想な男はスニーフ。義体の体をした獣人の名はハガネ。

「…スニーフ、今回はこれにするか?」

「そうだな」

 掲示板に書かれている依頼は、少々特別なものであった。

「ブリッジ調査」

 その内容は以下のものであった。

 

 とある町にて3年に一度、転送装置がループ状態になっているブリッジを用いたトレジャーハント大会を行っている。しかし、過去の2回にわたって経験者の話が全くないという情報が入った。このイベントに参加し、その実態を調査してほしい。

 

条件・メンバーの中に正規階級を持つ学徒を入れる。

 

 スニーフとハガネは、この依頼を受けることにした。条件の一つである正規階級はスニーフが既に持っていた。彼は幼い頃から正規軍に従って生きてきた過去によるものである。

 その後、教務官室にて依頼の受諾承認を受けた二人。そんな二人に教官はアドバイスを継げる。

「今回は、基本的に軍の人間ではない者が多い。だが、その中にはキミらと互角、ないしはそれ以上の実力を秘めたものもいるかもしれん。もしそういった人物と出逢ったら共に戦うことも重要だ。その中で学べることもあろう」

「…分かりました」

「よし、準備が整い次第現地へ向かえ」

「はっ、了解であります!」

こうして二人は、その祭りが行われる町…ランツへ向かうことになった。

 

序乃弐・恩人を求めて

 

 ハガネとスニーフが向かおうとしている町・ランツ。そこに向かう者は他にもいた。ランツにたどり着いたのは二人の女性。一人は長い耳を持ち、緑の髪を背中あたりまで伸ばしている大人しそうなエルフ。もう一人は漆黒の髪を首後ろに束ねている活発そうなヒト。

エルフの女性は黒髪の女性に話す。

「漸くランツにつきましたわね、七海さん」

「ホントね。……小さい頃に私を助けてくれたアティスさんが最後に訪れたのが3年前のこの町。そして3年ごとに開かれるブリッジ…」

「私もお手伝いしますわ」

「ありがとフォウリィ。やっぱ持つべきは仲間よね」

七海とフォウリィと名乗るその二人は、まず宿を探すことになった。そして、翌日に町の人からアティスと呼ばれる人の情報を探すことになった。

 

 序乃参・恩師との記憶

 

 

 3年前…一人の少年が旅立つ恩師…アティスの後姿を見送っていた。

「じゃあなエクス。しばらくの間留守を頼むぞ」

「はいッ! 師匠!」

「おぬしならもう自分の剣を持ってもよかろう。だが我らの剣は『守り』の剣。無闇に抜いてはならんぞ」

「…はい」

「心配するな。直ぐに帰ってくるからな。土産を楽しみにしてるのだぞ」

そういってアティスは旅立つ。

しかし…それから3年の時は過ぎてもアティスは帰ってこなかった。

そして少年は……

 

「エクス・・・エクスったら!」

「!」

誰かに名前を呼ばれて、かつての少年…エクスは目を覚ます。しだいに少し仮眠を取っていたのを思い出し、昔の夢を見ていたのだと認識する。

そしてエクスは、旅の途中で知り合った真紅の髪をした女フェアリーに話しかけた。

「あ…ごめんエルフィア」

「もー…結構うなされていたから心配したんだよ、ボク」

「昔の夢を見ていてね…」

「えっと…エクスのお師匠さんの夢?」

「ああ…師匠が行方をくらまして3年、次の町で尻尾を掴めればいいんだけどな」

「尻尾って…ケーサツじゃないんだから」

「まぁ気にすんな。そういえば次の町の名前なんだっけ?」

「えっと…たしかランツって言う町だね。なんか3年に一度の祭りをやっているみたいだから腕に自身のある人が一杯いるみたい」

「なら、情報ゲットにはもってこいだな。行こう!」

「あ、待ってよエクス!」

腰に長刀を佩き、ランツの町に向かうエクスとそれをあわてて追い、肩に乗るエルフィア。

 そう時間がかからないうちにランツにたどり着いた。


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